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ALT派遣とAtoZのこれから

前回のStoryは、AtoZが中学校にALT(Assistant Language Teacher)
を派遣することによって公教育の英語に関われるようになったところまででした。

このALT派遣事業ですが、1991年に岡谷の4つの中学校に外国人講師ALTを派遣させていただいてから、
実に25年が経ちました。
現在では、長野県内17の市町村109校(保育園幼稚園・小・中・高)にALT・NLTを派遣させていただいています。
松本と岡谷の外国語学校AtoZ、そして公立・私立の小中学校での英語教育と通じて、
英語が使える日本人育成に貢献させていただきながら
「長野県の英語教育を日本で一番にしたい」との夢がますます大きなってきています。
夢というよりは使命感であり、それがAtoZの存在意義だと信じています。

皆さんもご存じのように、昨今の英語教育事情はかなりの勢いで変化しています。
政府もようやく、日本が世界の中でもグローバル化に遅れを取っている、
このことが国力をも弱くしている、と危機感を持ち、

急速に教育再生実行会議で英語教育の変革が議論されています。
ALT増員・小学校外国語活動の英語教科化・中学英語授業を全部英語で行う・センター試験廃止・海外留学の奨励・大学秋入学、等々、
「徹底した国際化」政策で、国際的素養を国策として育成していく姿勢が強く打ち出されています。
経済界にとっては喫緊に大学教育改革が必要ですが、
日本が目指す「英語が使える日本人育成構想」の抜本的な改革には、
幼少時や小学校の初等教育からの音声を土台にした英語教育導入と、
中学・高校での英語教科の指導法の見直しが必須、と私は思います。


中高生に、今の学校の授業で将来英語を話せるようになると思いますか?という質問に、
90%以上の生徒がNoと回答したアンケートを以前どこかで見た記憶があります。
生徒達はかなりの時間と労力を英語のテスト対策に費やしているでしょうに、残念です。

そんな混沌とした英語教育変革の中で、
毎日AtoZに通って来てくれる子供達が、
eye contactしながら great smileでHelloとあいさつしてくれる時、
何かしら英語で質問すると嬉しそうに英語で応えてくれる時、私は安心します。
私の目には、彼らが英語で堂々と外国人とコミュニケーションしながら対応している誇らしい姿が目に浮かび、
頼もしく嬉しくなります。

みんな世界に羽ばたいてほしい、大きな世界を見てほしい、高い志と広い視野をもって。
そう願いながら、AtoZの子供たちのsmileと英語を楽しそうに話す姿に、日本の未来を託しています。(続く)